立花京也

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~立花京也視点になります~ ____________________ (はぁ…やっぱり、らしくない事はするもんじゃないよな……) 長い黒髪は艶やか。 中性的な顔立ちながら…何か、何かが足りない…そんな印象を受ける。 イケメンに成りきれない、フツメン。 背丈は百と七十を越え、体重は五十キロを切る細身体型…。 それが、ケルを助けた恩人の姿だった。 立花京也(たちばなきょうや)、十七歳。 高校二年生…学年が昇級して一月が経とうとしていた五月。 成績、普通。 運動、やや得意。 友達、それなりに。 恋人、皆無…。 そんな彼は…今、恋をしていた……。 恋人はいなくとも、恋愛はしていたのだ。 そんな、彼を恋に落とした女性…。 艶やかで、彩りがある美しい髪質を持ち、近くを通れば…花の楽園を連想させる程の香りが舞い…振り返る髪色は黒髪ながら、花の楽園のおまじないか…可憐な華々しさがある…。 「あ、おはようっ!」 そんな彼女はいつも、誰にでも笑顔で…花の妖精、シルフィもびっくりな高貴な存在。 同じクラスにいる女の子ならぬ…妖精、いや、天使、いやいや女神さまである…優木紗由理(ゆうきさゆり)だ。 成績、優秀 運動、得意 友達、沢山、盛り沢山 恋愛、??? 彼は、いつも彼女を見つめては、溜め息を吐いていた。 見つめる事だけで、彼は満足していたのだ…だが……! 先ほど、朝礼が終わった際に……。 「かわいいねっ!」 「…え?」 朝、助けた犬が…俺の後を付いてきたようで……学校に来てしまった。 動物好きな校長先生の計らいで、特別に今日一日だけ、俺といる事になったけど…。 どうしよう…嘘を付いてしまった。 いや、犬は好きだよ? 可愛いし…けど、俺の家では飼えない。 飼ってあげたくても飼える状況にない…などと考えている時だった。
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