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発熱
都内某所、某スタジオの楽屋。
直はここで恋人である瑛に壁際に追い込まれていた。
瑛はここに来た時から何故か発情していた。直は状況の理解も出来ずにいるが、瑛に迫られ、反応しないわけが無い。場所が場所なだけに背徳感がなんとも言えない要素となって欲望を掻き立てる。
「あ、あき……?」
「ここでいいからっ……も、つらい……」
ハァハァと熱い吐息混じりで上気した頬で蕩けた目をしながら訴える。
「なおくん……」
「ほんとにここでいいの?誰か来ちゃうかもしれないよ?」
ここはいつ誰が来てもおかしくない楽屋。たまたま今日は現場が同じで瑛が直の楽屋に遊びに来ていた。
「いい、もうほんと、無理。我慢できない。」
潤んだ瞳で見つめられてもうこれ以上はこっちも我慢する事は出来そうにないと高を括る。
「なら……どうぞ。」
許可が出ると瑛はすぐさま直のズボンを下着ごと下ろし上に乗り上げる。
「あき、わかってると思うけど……」
「ん、声我慢する……んんっ」
少しだけ腰を浮かせた瑛は直のソレを後孔へと宛てがう。
「あ、あきそれは……」
「大丈夫って、さっき慣らしてきた。」
そう言って瑛は一気に腰を下ろし、直のソレを飲み込んでいく。
瑛の体重も相まってか奥までずぷりと直自身を呑み込んでいる。
「……っ、んんんんーーッ」
「せまっ……つか、熱い……っ」
瑛の内部はいつもより熱くうねっていた。
「あ、き……」
「なおくん……おく、きもちい……」
ユラユラと腰を揺すりながらその熱を互いに確かめ合う。
「ね、あき……動いていい?」
求めている動きをして貰えず熱がどんどん燻っていくのを感じた。
もどかしさから直は眉根を寄せた。
「ん……、でもちゅーして?声我慢出来ないかも……」
瑛は口を塞いで欲しいと要求してきた。直はその要求にすぐ唇を重ねた。
歯列をなぞってやれば口があいて、舌を絡ませ合う。口腔内もかなり熱く、いつもより唾液の分泌量が多い気がした。
「んふっ、ンンッ、う……」
「ん、んんぅ……あ、き……口の中も、おしりの中も熱いね……」
「い、うなぁ……っあ、はんっ」
下から突き上げるように動けば瑛の腰は後ろに仰け反る。
「危ないから、ちゃんと捕まってて」
倒れそうになる腰を支えながら言うと、瑛の腕が直の首に回る。
「ん、振り落とされなようにね。」
それを確認すると直は一際強く瑛の奥を穿つ。
ぐちゅぐちゅと音を立てながら激しく抽挿繰り返す。
「あっ、あっんん、なお、く…なおくんっーー」
「あき……いい、すごく……っ」
「も、いっちゃ……よぉっ」
「俺、もイきそう……あき、あきっ」
切なく内部の締め付けがきつくなる。瑛はタラタラと先走りの溢れ出る自身のソレを直の腹筋部分に擦りつけて、汚していく。
「イクっ、だめ、も……でちゃーー」
「あき、出すよ……なか……」
「ん、だしてっ……おくにせぇえきぶっかけてぇっーー」
その言葉を聞いて直はかぁっと更に熱くなるのを感じた。その熱を瑛の奥深くにぶつけるように腰を動かした。
「い、く……あきっ!」
直はズンっと重たい一突きで瑛の内部へと熱い飛沫をほとばしらせた。
「なおく……あっあっアンっ」
中でどくどくと脈打つのを感じた瑛も絶頂を迎え、白濁の粘液で直の腹だけでなく自分の体も汚した。
互いに絶頂を迎えた途端にくたっと瑛の体から力が抜け直に体を預けるように倒れ込む。
熱を放出した筈なのに、瑛の身体はずっと熱いままだった。
「え!?あき、まさか……」
瑛の額に手を当てるとかなり熱かった。
「熱……あき、大丈夫?」
「ん、身体だる……」
呼吸も早く、明らかに体調が良くなさそうだ。
「だからこんな……」
昔から瑛は風邪を引くと性欲が高まる。そのことをすっかり忘れて、直も気が付かずにその熱に浮かされてしまったのだ。
「今日はもう帰ろ。」
「ん……。」
ずるりと己を引き抜くとドロっと白い粘液が流れ出す。
それをテキパキと処理をしてやり、服を着せる。
幸いにも、この後はどうやら仕事はないらしいので、楽屋で休ませる事にした。
自分の仕事が片付き次第病院へ連れていくとマネージャーに伝え、許可を貰い直は残りの撮影へと向かった。
《終》
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