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目覚めたら夢だった……というパターンを密かに願っていたけど、現実だった。
夜が明けた頃だろうか。薄ら明るい。
ガササササササササーーーーーーッ!
何かが、近づいてくる。
ブルーは、尻尾をブンブン振って興味津々。
木から下りてみる。
右を見ても、左を見ても木、木、木。
大きな森だ。
森といえば……、すぐ頭に浮かぶのは北部の大きな山、マウント・ブラックの樹海の森だ。
だけどマウント・ブラックは、ぼくの家から2000キロは離れている。まさかね。そこまで飛ばされたりしないよね。
ガザザザザザザザザザーーーーーーーーッ!
どんどん大きくなる音。
ちなみに、マウント・ブラックの樹海には大蛇と竜族が住んでいるという噂だ。
礼節を重んじる一族で、不法侵入者は問答無用に締め上げるとかなんとか……。
地面の落ち葉が盛り上り何かが近づいてくるのが見えた!
「なんか、やばいかも!」
ぼくは思わず叫び、とにかく逃げた!
大蛇っぽい!めっちゃ大蛇っぽいー!
ぼく、蛇は苦手なんだ!
ズザザザザザザザザザザーーーーーーーッ!
すぐ後ろに来ている!
ぼくは、振り返ったはずみで滑ってこけた!
ザバッーーーーーーーッ!
地面が盛り上って大きな何かが出てきた!
「ぎゃーーーーーーーーっつ!」
もう駄目だ!きっと問答無用の大蛇だ!
恐怖で縮こまっているぼく。こういう時、ハッタリも何も役に立たない。
蛇は苦手なんだって!
ところが、なんと!
ブルーは、出てきたヤツに飛びかかった!
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