2. いきなり旅が始まった

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目覚めたら夢だった……というパターンを密かに願っていたけど、現実だった。 夜が明けた頃だろうか。薄ら明るい。 ガササササササササーーーーーーッ! 何かが、近づいてくる。 ブルーは、尻尾をブンブン振って興味津々。 木から下りてみる。 右を見ても、左を見ても木、木、木。 大きな森だ。 森といえば……、すぐ頭に浮かぶのは北部の大きな山、マウント・ブラックの樹海の森だ。 だけどマウント・ブラックは、ぼくの家から2000キロは離れている。まさかね。そこまで飛ばされたりしないよね。 ガザザザザザザザザザーーーーーーーーッ! どんどん大きくなる音。 ちなみに、マウント・ブラックの樹海には大蛇と竜族が住んでいるという噂だ。 礼節を重んじる一族で、不法侵入者は問答無用に締め上げるとかなんとか……。 地面の落ち葉が盛り上り何かが近づいてくるのが見えた! 「なんか、やばいかも!」 ぼくは思わず叫び、とにかく逃げた! 大蛇っぽい!めっちゃ大蛇っぽいー! ぼく、蛇は苦手なんだ! ズザザザザザザザザザザーーーーーーーッ! すぐ後ろに来ている! ぼくは、振り返ったはずみで滑ってこけた! ザバッーーーーーーーッ! 地面が盛り上って大きな何かが出てきた! 「ぎゃーーーーーーーーっつ!」 もう駄目だ!きっと問答無用の大蛇だ! 恐怖で縮こまっているぼく。こういう時、ハッタリも何も役に立たない。 蛇は苦手なんだって! ところが、なんと! ブルーは、出てきたヤツに飛びかかった!
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