3. 人面魚G

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「ねえ、Gは、マウント・ブラック空港から来たんでしょ?南部に行く飛行船もあるよね?」 「マジで南部に行くのか?」 「うん。空港の行き方教えて?」 Gは黙り込んで、背びれと尾びれをパタパタさせている。 「なにしてるの?」 「ちょっ、黙ってろ。考えてんだ」 パタパタパタパタ……。 「よし!わかった!オレが連れてってやる」 「えっ?嫌だよ」 「おまえ、即答すんな!ちょっとは考えろ」 「うーんと……やっぱり嫌だ」 「てめっ!いいか、オレは南部に詳しい。他にも色々詳しい。オレは、役に立つ」 「だから嫌なんだってば。ぼくは一人旅をして成長したいんだよ」 一人旅ってカッコいいし、成長できそう。正確に言うと一人と一匹(ブルー)だけど。 「なるほど、そりゃいい考えだ。わかった。オレがついてってやる」 「えっ?聞いてた?ぼくの話」 「ごちゃごちゃうるせーな。黙ってついてってやるだけだ。だいたいオレがいないと樹海から出れねーぞ」 そうだった。ここは樹海の森。方向がわからないんだった。 「……仕方ない。ついてきていいよ」 「よし!決まりだな!ついて来い!マウント・ブラック空港に行くぞ!」 そういってGはザバッと土の中に潜って泳ぎ出した。
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