3. 人面魚G

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どんどん遠ざかっていく土の盛り上がりを、ぼくは必死で追いかけた。 「ねえ!ちょっと休憩してよー」 ぜえぜえ、はあはあーーーー。 こういう時、いくら鍛えていてもぼくは人間なのだと嫌でも思い知らされる。 ほぼ1時間くらい全力で走りっぱなしだ。 ザバッ! Gが土の中から出てきた。 「なんだよ、もうへばったのか?そんなんじゃ今日中に空港に着かねーぞ」 「ぜえぜ、はあーはあー、ぜえぜえ、ちょっと休憩させてよ」 「しょうがねーな。じゃ、ちょっと休んでろ。確か、ちょい先に自販機があったはずだから、なんか買ってきてやる」 そう言ってGは、ザバッと潜ってあっと言う間に見えなくなった。 息ひとつ切らしていなかった。これが人間との差……。 「くわっ」 ブルーが起きた。この状況でよく寝れてたよな……。 ぐりゅりゅりゅりゅりゅー。 お腹を鳴らして、じっと見下ろしてくるブルー。 「そうだよね。お腹すいたよね、って!ブルー寝てただけじゃん!」 はあーーーー。お腹すいた。 けど気持ちいい。全力で走って疲れきった体を土の上に投げ出し大の字で寝転んだ。 土の匂い、木漏れ日、心地よいそよ風。 気持ちがいい! このまま少し寝ようかな……。 ぼくは、寝転んだまま目を閉じた。 「おい!貴様!」 …………。 「おい!そこの人間!死んでいるのか?」
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