第三章 解明への一歩

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レオとオルランドが村長の家に行くと、既にセシルとザンドラが居た。 「お、どうだ?成果は」 「素質がいい。これならすぐ上達しそうだ」 セシルに聞かれ、オルランドがそう答えると、レオは誇らしげな気分になった。 「やっぱりな!俺の見込み通りだ」 セシルはレオを見てそう言って、頭を撫でた。 「昼食が出来たよ。みんな食べるかい?」 「食べるよ!もうお腹ぺこぺこだよ」 村長がキッチンから顔を出してそう声を掛けて、レオが大きな声で答えた。 村長はそんなレオに「今回もまたたっくさん用意したから、腹一杯食べてちょうだい!」と笑顔で答えた。 昼食は、白菜、肉、きのこを煮込んで作ったクリーム煮だ。 それが皿に盛られた状態で、テーブルに置かれる。 全員で合唱し、食べている時、レオがセシルとザンドラに質問する。 「師匠とザンドラは何してたんだ?」 「自己練習さ。自分達なりに、雷属性への対策を考えてた」 ザンドラがレオの質問に答えると、それに付け足すようにセシルが口を開く。 「特に水属性の俺は、雷属性の攻撃を食らわないようにしないといけないからな」 「それも踏まえて、2人には対策を教えないといけないな」 セシルの言葉を聞いて、オルランドがそう言う。 セシルとザンドラもそれに賛同した。 「さて、明日2人に教える時間を確保する為にも、レオには今日中に習得してもらわなくてはな」 「俺、頑張るよ!」 レオの意気込みに、オルランドは微笑んで頷いた。 そこからは他愛もない話をして、昼食の時間は終わった。 「………さて、レオ。特訓の時間だ」 「………あぁ!」 過酷な特訓が、また始まる。
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