徒然絵巻 壱ノ段

コラボ企画(1)

第一章 : 涼の憂鬱

「ったく…気が重いったらありゃしねぇぜ……」

まるで、血の大河を航っているような気分になっちまうぐらいの赤い絨毯で敷き詰められた長い廊下を歩きながら、知らず知らずのうちに俺は愚痴を溢していた。

『悪趣味にも程がある』って言葉は、きっとこういう時の為に存在するんだろう。

それと、すれ違い様に俺のことを懐疑的な目で見やる経済界の首領たち。

アイツら、腹ん中じゃあ、こんな事を思ってるに違いない。

「あれが真柴んとこの小僧か？」
「ここはガキの来るところじゃねーぞ！」ってな具合にな……。

そんな事を考えていた時だった。

「あら？もしかして涼ちゃん？」

選りに選って、今一番会いたくない奴に出会っちまったんだ。

to be continue_______________

文：肆厘いつか様
絵：一ノ瀬愛結

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またまたいつかちゃんとのコラボです。
いつかちゃんのお話に合わせて、私がイラストを描くというスタイルに挑戦しました！

全三章となっております。

今回の主役は拙作『お嬢様×8代目』シリーズの真柴涼(ましば りょう)。
さて、彼に声をかけた人物は一体誰でしょう( *´艸｀)

次回をお楽しみに～

2021.3.13