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俺は小学校に程近い公園のベンチで目を覚ました。
『……ここは未来?でいいんだよな?』
もしここが本当に未来なのであれば、以前、二三さんが過去から戻ってきた時間軸とほぼ同じ時間軸かと思われる・・・まあ、あくまでジャンプに失敗していなければの話だけどな。
二三さんの持つ最も新しい記憶まで正確にジャンプ出来ていれば、今の季節は春のはず。そして俺が哲雄君からいつかさんの存在を切り取ったのは夏だったので、時間的な事だけを考えればかなりの猶予がある。
「やっぱりここに居たか」
『!?』
「そんな驚いた顔すんなよ。お前も二三さんも同じ二三さんの記憶から未来へジャンプしてんだからさ」
『そうか……そうだったよな………』
「この10年って時間は本当長かったぜ。お前が過去から此処にやって来るのを俺はまだかまだかって固唾を呑みながら待ってたんだからな」
『すまなかった。随分待たせちまって………』
「そんなに気にすんなよ。なんたってお前の役目はもう無いんだからさ」
『ど、どういうことだ!?』
「『どういうことだ!?』かだって?お前馬鹿か?未来の出来事を知っちまった俺が「はいそうですか」ってな感じで、毎日をのほほんと過ごすわけねぇだろーが!」
『なっ!』
「この時間軸に千樹は二人もいらねーからな!お前には申し訳ねぇんだけど、ここで消えてもらうぜ!」
(こ、こいつ!本当にあの時の俺なのか!?)
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