まちがい愛

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「うちの会社副職禁止してんのに、バレたらどうすんの! しんどいかも分からんけど、しゃあないやん」 「でも、生活せなあかんねんで!」 私の言葉に、男は 「分かった でも、マイナンバーで今は内緒の仕事なんて無理なんやから、グレーな仕事になるで」 男は、やっと事の重大さに気づいたのか? でも、私はアルバイト探す位の真剣さが欲しかっただけ。 なのに、気楽に構えている男が許せない。 すると、数日してから男から電話が 「今からバイトの面接行ってくるわ」 私はいきなりの電話にびっくり! 「で、何のバイトなん?」 「ラブホ」 「えっ!? そんなん他の人に知れたら恥ずかしいやん 止めてや!」 「そやから、マイナンバー無しで働けるなんて、グレーな仕事しか無いやろ それに、バレるって事は客として来たからやん そんなん、恥ずかしくて誰にも言わんやろ」 「兎に角、止めて!」 本当にこの男のトンチンカンさには、呆れて物も言えない。 この男とは、同じ目線で生きて行くのは無理なんだろう。 もう、子供を介しての会話しか無くなってしまった。 まだ、子供が小さいから家庭としては成り立っているけど、上の子は女の子。 きっと、父親に嫌悪感を持つ時期がやって来る。
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