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部屋に入った途端、ベッドに押し倒され、久しぶりだと言うのに前戯もなく弘隆が入って来る。
「弘隆、ちょ、ちょっと」
止める晴香の事なんか気にせず、勝手にひとりで達している弘隆の自分勝手さに怒った晴香に弘隆は、とんでもない事を言った。
「俺さ、彼女出来たから、もう晴香とは付き合えない。」
「え?それじゃ、なんで今日こんなホテルに呼んだの?」
「思い出づくり?最後にいい思いすれば、お前だって文句ないだろう。俺の奢りで高いフランス料理食って、俺に抱かれて…
ちゃんと最後まで付き合ってやったんだから、今後俺に付き纏うなよ。」
呆然とする晴香を残して、弘隆は、さっさと服を着て部屋を出て行った。
しばらく裸のままベッドに座り込んでいた晴香は、のろのろと立ち上がりシャワーを浴びに行く。
何があった?
弘隆って、あんな人だったの?
晴香は、シャワーを浴びながら、あふれる涙を止められなかった。
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