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「今日は、泊まるつもりだから。」
「かしこまりました。何かあればご連絡ください。」
木暮さんの車を見送り、病院の10階を目指す。
晴香のために特別室のひとつをLDRという部屋に改装させたうちの両親には呆れたが、おかげで他を気にせずに出産に臨めるのは助かっている。
部屋には晴香と母さん、姉貴…
それになぜか父さんまでいた。
いや、なんでいる?!
嫁の出産に立ち会うなよ。
「晴香さんが心配で、仕事は投げて来た。」
仕事してくれ。
「とにかく父さんは、廊下!」
そう叫ぶと晴香の心配をしていた母さんと姉貴が、あっという顔になった。
それ、父さんが地味に傷つくやつだよ。
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