王道のファンタジー。「空の歌(スカイ・ソング)」を紹介

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王道のファンタジー。「空の歌(スカイ・ソング)」を紹介

 ☆大賞受賞作品  作品:空の歌(スカイ・ソング)    作者:碧桜(あさくら)詩帆(しほ)  執筆応援キャンペーン「仲間の絆」大賞受賞作!  さて、まず手始めはやはり王道からでしょう!この作品「空の歌」は、少年少女たちの活躍を描いた友情あり、恋あり、苦難ありと、人生の賛歌となる騎士物語(ヒロイックファンタジー)です。青少年から大人まで、幅広く楽しめるのが本作の最大の魅力でしょう。ファンタジーだけが固有する赤裸々な描写と表現を惜しげもなく駆使して、これでもかとメッセージを伝えてくれます。  私も読了し終えた作品ですが、冒頭から気になる断片が語られます。そして、物語の進行と共に現れるとある一節。これらが何を意味するのか?そして物語の一頁がいよいよめくられていきます。 あらすじ    百年の時を迎えると消えるという太陽。そして物語は、その節目となる百年を終える太陽の時代から始まります。  新たな太陽を生みだすには、選別された特別な人の命が必要となり、女神に捧げられる。その一人に選ばれたのがジンレイの幼馴染だった。太陽を失えば、暗黒の時代を迎え、魔界より恐ろしい悪魔たちが蔓延(はびこ)ってしまう。太陽創造は全人類の願いだが、しかし、そのために幼馴染のユリエナが犠牲となるかもしれない。  夢を諦めかけていたジンレイの許に集うかつての仲間たち。少年時代に憧れた騎士の夢をもう一度掴むため、幼馴染のユリエナを救うため、ジンレイは仲間たちと共に立ち上がる。 ☆ヒロアキの簡単な感想  壮大な歴史と世界背景を舞台に繰り広げられるスペクタクルファンタジーです。四元素から操る魔術、魔界より悪魔を使役する魔導と多彩な魔法が飛び交い、視覚的に楽しませるだけでなく、細部に亘って作り込まれた設定を物語の語りに合わせて紡いでいく構成は、まさにファンタジー世界への誘いです。  さらに主要キャラとなるジンレイとユリエナと四人の仲間たちが個性豊かに舞台を彩り、敵役となるキャラたちもドラマを最後まで盛り上げてくれます。まるで映画のように場面転換を繰り返しながら、各登場人物たちの見せ場を盛り上げていき、仲間を思い合う言葉の一つ一つが、読者の胸を焼きます。そして最後に待ち受ける感動は、物語をジンレイたちと共に駆け抜けた読者への最大の御褒美です。  物語というのはまさに連なるエピソード、登場人物、描写。これら三つが相乗的に紡がれて主題(テーマ)に昇華されると思っています。この主題(テーマ)にまで押し上げる力を得るのは容易くありません。本作「空の歌」は、ラストの美しいエンディングでそれを爆発させてくれます。キャラクター主義、キャラ特化で物語を乱暴に語られる昨今ですが、三つの要素を主題(テーマ)に変えて一つに見せる作品こそが素晴らしく、そして充実した物語だと私は思っています。「空の歌」はキャラクターの強い個性が全面に出ていますが、全てはこの主題(テーマ)にそっと添えられています。  その主題(テーマ)とは、『絆、歌、そして空』です。これを存分に噛みしめた作品です。これを読めばファンタジーでお腹が一杯になること請け合いです。  最後に、この作品は公募に二回出品されたらしく、しかも二回とも二次選考を通過した力作です。加筆修正されており、文章力、構成力、表現力は折り紙つきです。 空の歌(スカイ・ソング)へのリンクです。 https://estar.jp/novels/25641174
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