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テントは泊まるわけではないので、全班が設営を終えたところで片付けに入る
宿泊は宿泊棟で、クラスごと男女別にしただけの部屋分けだ
テント実習後、宿泊棟のホールで、AEDや、人工呼吸などの救命救急訓練をやり、やっと夕食の時間になった
「このあとキャンプファイヤーだっけ?正直だるいわ」
茉里が言った
夢も同調する
夕食の席は自由だが、最近、この3人で行動することが多くなっていたため、自然と3人で座った
そこに真仁と松山が合流した
「高塚くんは?」
「親に電話してから来るって」
「意外と真面目だねえ」
その時、夢が意味ありげな笑みを浮かべたのを真仁は見逃さなかった
「大塚さんは、なんでこの高校に来たの?わざわざ外部受験までして」
「えーと、親の希望?」
「それで入っちゃったんだ」
「頭いいんだね」
成と茉里も興味があった
「それと、郊外活動に緩いからかな?バンドもだけど、バイトも大丈夫なんでしょ?」
「なるほどね~このダッサいジャージは別として、制服着崩してても注意されないもんな」
「そんなんで言われたらわたしのピアスなんてすぐに取らされちゃう」
夢が笑うと八重歯が見える
それがとてもかわいい、と真仁は思った
好き、とかではなく、単純に思っただけだ
それにいまは恋愛とは無縁でいたい
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