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 真に挨拶を終え、お母さんに教えてもらったカフェに向かった。レトロな雰囲気のこじゃれたカフェで、コーヒーを頼んで落ち着く。お母さんはチーズケーキも注文していた。俺は相変わらず、コーヒーには砂糖とミルクが必須だ。 「仕事はどう?」 「うん。順調かな。忙しいけど、来てくれる人がいるってことはすごくありがたいよね」 「そうね。その気持ちを忘れずに、一生懸命にやっていればきっと大丈夫よ」  一度だけ、二人が出て来てくれた時、うちの店に招待したことがある。緊張して、反応にドキドキしたのを覚えている。 「また食べに行きたいわ」 「いつでも来てよ。うちに泊まってってくれてもいいんだし。布団ぐらい用意しとくよ」 「そうね。今度長いお休みの時お父さんと一緒に行こうかしら」 「うん。楽しみにしてるよ」  温かな笑顔。この笑顔が俺は好きだ。 「今日の夜は、俺に作らせてね」 「あらいいの? プロに作ってもらうなんて、お金払わないといけないわね」 「ハハッ、プロなんて」  温かな笑い声。俺もこんな風に笑えるようになるなんて思ってもみなかった。
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