第4章

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第4章

大人になったら人生は辛いのかな? 子供だった頃の僕は、そんな事考えもしなかった。 百合さんが好きだという映画を僕の部屋で一緒に見て、夕方一人になった部屋でぼんやりと思う。 部屋のテレビはだいたい付けっぱなしになっている事が多い。 一人暮らしだと誰かと話をするわけでもなく、かと言って何の音もしない部屋に居続けるのもしんどい。 テレビの画面を目で追いつつも、別の事を考えている事なんてしょっちゅうだ。 僕はお笑いタレントが大きな丼ぶりを食べつつ食レポする画面を見ながら、百合さんと見た映画を思い出していた。 百合さんの好みの映画が分かったので、他に好きそうな映画がないか、スマホで検索してみようか。 またここで一緒に見られるかも。 そう思って、ベットのそばにあったスマホを取ろうとすると、電話の着信音が鳴り響く。 僕はテレビを消して画面を見た。 実家の母からだ。 「もしもし」 電話に出ると、落ち着いた母の声が聞こえた。 「涼、元気にしてる?」 「うん。体調もいいし、学校も順調」 「そう。食事はちゃんと食べてる?今日の夜は何食べる?」 「そうだな。今日はバイトが休みだし、自分で何か作って食べるよ」 「なるべく和食がいいわよ。そっか、バイトだとレストランなら賄いが食べられるのね。いいね、それ」 「レストランは辞めたから、今は居酒屋でバイトしてる」 「ああ、そうだった。忘れてたわ」 母はくすくす笑う。 月に何回か電話で連絡があり、母は僕の様子を聞いてくる。 初めて息子を一人暮らしさせているからと、心配してくれるのは有り難い。 母は今は仕事をしていないが、結婚する前はばりばり営業で働いていて、仕事もできる人だったようだ。 あまり感情的になる事なく、頭の回転が早くて、話も上手な母。 僕は母が好きだし、尊敬もしている。 しばらく電話で話をして、母は最近の妹や父の様子など一通り僕に伝えると、 「たまにはこっちに帰って来て、顔見せて。じゃあね」 と母は言って、電話は切れた。 そういえば百合さんと会うようになってから、あんまり実家に帰ってない。 土日に時間作って行こうかな。 週末は百合さんに会えないから。 部屋は再び静かな空間に戻り、僕はテレビのリモコンに手を伸ばした。 自分はわりと幸せな子供時代を過ごしてきたと思う。 実家は住宅地の中にある一軒家で、僕が大学に上がるまでは四人家族で暮らしていた。 仲の良い両親に愛されて育ち、三つ歳の離れた妹がいる。 僕と妹の仲も良い。 父は不動産関係の会社経営で、母は専業主婦。妹は学生。 どちらかといえば裕福な家庭で、今もこうして仕送りをしてもらって大学に通える。 人生の辛さなんて感じない。 今辛い事といえば、百合さんの事ばかり考えてしまう一人の時間だ。 何週間か前、ここのアパートの階段から降りてきた百合さんを思い出す。 手すりに指先を滑らせながら、小さな足音を立てて降りてくる姿。 ミルクティーのような色の、フレアスカートの揺れが目に焼き付く。 一瞬、百合さんがここに住んでいるかのような、自分の妄想かと思う。 でも目の前にいるのは本物だ。 ここには住んでいない。 上に景色を見に行っただけ。 僕は半分夢を見ているかのような気持ちで、百合さんを部屋に迎え入れた。 もし、僕が住むこの建物に百合さんが住んでいたら。 当然、一人暮らしではない。 旦那さんと子供がいる。 百合さんの大切な家族。 毎日家族の元に帰り、家族のために食事を作って待つ百合さん。 僕が手に入れる事のない生活をしている、旦那さんと子供。 僕は目にしてしまうものに、きっと耐えられない。 思い浮かべるだけで息が苦しくなる。 百合さんが家族に向ける温かな視線。 僕には向けられる事のないものだ。 ここ最近は毎週のように会って、僕の部屋で二人で過ごす。 水曜日、いつものように百合さんは午前中に僕の部屋に来た。 待ちきれなくなっていた僕はすぐにベットに百合さんを連れて行く。 カーテンを閉めていても、部屋の中は夜より明るい。 僕のベッドに横たわる、色白の柔らかな体が、仄かな昼の明かりでくっきり見える。 寒くないかな。 僕は薄い毛布を引き上げて、二人で一緒にくるまった。 覆いかぶさる時、僕は自分の体を腕で支えながら、そっと百合さんを包み込む。 腕の中の体は、華奢で脆くて、弱い。 その見た目とは裏腹に、真ん中がびっくりするくらい熱い体。 僕の体は驚いて、一瞬だけ動けなくなった。 自分が全部飲み込まれそうになって、いつも焦る。 ベットが軋む音が大きくなる度、僕は息を切らしながら、飛んで行きそうな意識を何とか繋ぎ止めていた。 頭の中の芯が熱を帯びて、今にも燃え出してしまうかもしれない。 いつの間にか、百合さんの名前を何度か呟いていた自分の声に気付く。 見つめ合う時間は、時が止まったように何の音もしない。 長い睫毛に縁取られた、少し潤んだ黒い瞳が、僕の目を覗き込んでいる。 百合さんは掠れた小さな声で、「どうしたの」と言った。 カーテンの隙間から漏れる陽の光が、彼女の目の中にゆらゆら灯っていた。 もう駄目だ。 僕はたまらず言ってしまう。 「旦那さんとは、しないで。お願い」 口にしてしまうと、頭の中身も体の中身も全部外に出てしまう感覚に襲われて、僕はこれまでにないくらい体の力が抜けていくのを感じた。 自分が嫌になる。 いっそ泣いてしまいたい。 百合さんはしばらく僕の心臓の辺りに耳を付けていて、子供にそうするように、僕の背中を優しく撫でた。 僕の首や耳にキスをすると、細い指に僕の髪を絡ませて乱れを直す。 もっと触って。 ずっとこうしていたい。 「夫とはもうしてない。三年くらいかな」 百合さんが言う。 僕とこんな関係になってからは、僕としか寝てないようだ。 一時の安堵と、どうにもならない不安が同時に湧いてくる。 百合さんに結婚している相手がいる事実は変わらないのだ。 「ごめん、変なこと言って」 僕が謝ると、百合さんは首を振った。 「変じゃないよ。嬉しかった」 そう言って僕の胸に顔をうずめる。 僕は徐々にクールダウンしていく頭の中を心地良く感じ、彼女を抱き締めると僅かながら幸福感に包まれた。 百合さんはふと顔を上げると、 「夫の代わりに涼ちゃんと寝てるんじゃないからね。それだけは分かって」 とはっきりした口調で言った。 僕は誰かの代わりでも、全く構わない。 そう思ったけど、きっとそんな思いは長く続かない。 誰かの代わりなんて嫌だ。 僕じゃないと駄目だと言って欲しい。 よそ見しないで、こっち見て。 実際、百合さんが会いに来てくれるだけでいいと思っていた頃は過ぎ去りつつあり、もっと一緒にいたい、色んな場所に行って色んな景色を一緒に見たいと思い始めている。 部屋の時計は午後一時半を差していた。 二人でパスタを茹でて、戸棚のストックにあったレトルトのソースをかけて、半分こして食べる。 夢中で抱き合った後の、遅めの昼食。 カーテンを開けると外の明かりが眩しく、窓を開けると優しい風が入ってきた。 風に乗って窓のそばの植木の匂いが微かにする。 春と夏の間の、気持ちのいい昼下がり。 テレビのコマーシャルで、今美術館でやっているという展示会の案内が流れた。 ここから電車で一時間かかる距離にある美術館で、絵本作家のアート展をやっているようだ。 今月末までという事で、あと十日間程で終わるらしい。 昔からある有名な絵本。 ほとんどの人が名前を知っているような、男性の絵本作家だ。 「いいな。行って来ようかな、あの展示会」 百合さんが言う。 「僕も子供の頃、読んだよ。あの絵本」 コマーシャルを見た途端、僕は懐かしさが込み上げてきた。 家にも保育園にも、よく行く小児科の待合室にもあった絵本。 「私も。娘にも読んであげようと思って、家にもあるよ。絵が優しくて綺麗だよね」 百合さんは嬉しそうに言った。 娘の葵ちゃんは、一度写真で見た事があった。 あの出来事があった飲み会の日、何かの話の流れでスマホの中にあったものを見せてもらったのだ。 保育園によくある、ピンク色のスモッグを着て笑っている写真。 大きな目をした、可愛い女の子だった。 百合さんも子供の頃、あんな感じだったのだろうか。 そうだ。 「あのアート展、来週一緒に行こうよ」 僕は思い立って言った。 平日の美術館なら空いているし、ここから結構離れているので知り合いに会う確率も低い。 百合さんは僕の提案に少し悩むような感じだったが、現地集合にして向こうで落ち合うという事で約束が決まった。 外で会うのは、シナモンロールを食べたパン屋で連絡先を交換した時以来だ。 約束してから、僕は異常に長く感じる一週間を過ごした。 初めて女の子とデートしたのは、高校二年の時だ。 同じクラスの、同級生の彼女。 二人で初めて一緒に出掛けたのは、映画館だった。 僕は慣れない手付きてチケットを買い、彼女と隣同士の席で恋愛ものの映画を見る。 申し訳ないけどつまらない映画で、僕はほとんど内容を覚えていない。 映画を見た後はカフェでひと休みして、彼女を家まで送って行った。 そっと人通りの少ない建物の陰でキスをする。 僕の初めてのキスだ。 終わると彼女はうつむいて目を合わせてくれなかったので、僕は少し困った。 それでも次のデートがあり、何度か同じ場所でキスをした。 どんな子だったかと一言で言えば、優しくて良い子だった。 切れ長の一重の目をした綺麗な子で、特に笑っていなくても微笑んでいるように見えた。 和やかな雰囲気を感じさせるので、何となく人が集まる空気がある。 誰にでも親切だったし、何か揉め事があればさり気なく仲裁に入り、場の空気を穏やかにする。 友達も多かったし、みんな彼女が好きだった。 彼女の家族が留守の間、部屋に行って何度か寝た。 だいたい学校帰りだ。 共働きの両親を持つ彼女は、誰もいない家に「ただいま」と言って入って行く。 二階の部屋に行ってそういう事になっても、お互い服の上だけ着ていた。 誰か帰ってきて、何も着ていないのはまずいと思ったからだ。 いつも制服の隙間から手を入れて、柔らかな体に触れた。 僕は彼女が初めてだったので慣れなくてぎこちなかった。 彼女も初めてで、最初は痛みで涙目になっていた。 彼女のベットの中で、痛みに耐えながら僕を受け入れてくれる彼女を愛おしく思う。 お互い初めて。 今ではそれがちょっと懐かしい。 何度か、「私のこと好き?」と聞かれた。 大抵は二人で寄り添っている時か、静かな場所にいる時だったので、そう聞く彼女の声はとても小さかったのを思い出す。 僕は彼女が好きだった。 好きだと答えたが、きっと彼女が求めている答えはそうじゃなかったんだ。 もっと特別な何かを求めている。 僕には分からない、何か。 僕は別れた後になってそんな事を思った。 大学に入る前の、雪が溶けつつある冬の朝。 彼女から他に好きな人ができたと言われて、僕達は別れた。 一緒に過ごしてきた時間、楽しかったな。僕はそう思った。 別れようと言われても、悲しいとか辛いとか感じなかったし、今でも彼女といた時間は楽しい思い出として残っている。 あの子は元気にしてるだろうか。 僕といた頃より、幸せになっているといいけど。 美術館に行く約束の日、僕は百合さんが乗る予定の一本後の電車に乗る。 朝から天気が良くて、電車に揺られながら窓の外を眺めた。 出掛ける前に、いつも通りTシャツとジーンズに着替えたけれど、思い直してシンプルな無地のTシャツにジャケットを羽織った。 少し細身のパンツに履き替える。 よし、百合さんの隣にいても子供っぽく見えない。 今日のこれはデートと言っていいのかな。 僕は無性にそわそわしながら美術館に向かう。 初めて来た美術館は、駅から少し歩いた場所にある。 周りが公園のようになっていて、ぱっと見た感じ美術館と分からなかったので、犬の散歩をしている人に教えてもらって辿り着いた。 公園には遊具も置いてあり、小さな子供を連れたお母さん達がちらほらいる。 植木が多く、長めの遊歩道もあり、休み休み散歩をしているお年寄りもいた。 ここだけ時間がゆっくり流れている世界みたいだ。 僕は入り口でアート展のチケットを買い、建物の中に入る。 建物の中は広く、天井も高くて静かだった。 絵本がたくさん並べられた棚があるスペースに、百合さんはいた。 全部表紙が見えるように、間隔を開けて並べられた絵本は手に取って見れるようになっており、百合さんはゆっくり一冊ずつ開いて眺めている。 僕に気付いていないようなので、離れた所からしばらく彼女を見ていた。 好きなものを眺めている時の横顔。 口元がややほころんでいて、優しい顔で絵本を見つめる。 一緒に映画を見た時も、あんな顔をしていたな、と僕は思い出す。 しばらくして、僕は百合さんの肩越しに声を掛けた。 「百合さん」 百合さんは僕を見ると、にっこり笑って途中まで見ていた絵本を閉じて棚に戻した。 「好きなだけ見ていて。僕もその辺見て回るから」 僕が言うと、百合さんは「そう?」と言って他の絵本を手に取った。 アート展には原画も展示してあり、滅多に見る機会がないので僕はじっくり見ていく。 細かな線と柔らかな色合いの優しい絵。 寝る前に母に読んでもらった、見覚えのある絵本の挿し絵は、薄暗い寝室を思い出させた。 僕と妹の間に座って、絵本を読む母。 部屋の隅にあるオレンジ色のライトスタンドが淡く灯る。 すぐにでも眠ってしまいそうな、優しくて低い、母の声。 「綺麗だね。私、この絵が一番好き」 百合さんが僕の隣に来て、目の前にある絵を見て言った。 絵本は見終わったらしい。 「うん、いいね、この絵。懐かしいな、子供の頃読んでもらった絵本思い出した」 僕も言う。 展示してある作品を二人であれこれ言いながら眺める。 静かな館内には、時々小さく交わす言葉だけが響いていて、気付いたら美術館に来て一時間くらい経っていた。 外に出ると美術館の横に小さな展望台があり、自由に出入りできるようになっているので、百合さんが登ってみたいと言う。 僕も一緒にエレベーターに乗って上まで登った。 ちょうどお昼時だったのもあり、展望台の中はほぼ人がいない。 老夫婦が一組だけいて、ベンチに座って自販機で買った飲み物を飲んでいる。 僕達もそれに倣ってコーヒーを買った。 「いい天気」 百合さんは外を眺めて言う。 あまり高い展望台ではないので、見える場所はそこまで広くないが、すっきり天気が良くて気持ちいい。 「高い場所、好きなの?」 僕はマンションの上まで階段で登った百合さんを思い出して聞く。 「うん、気持ちいいじゃない」 百合さんはガラス張りになっている場所の手すりにつかまると、目を細めて景色を眺めていた。 しばらくすると眩しくなってきたのか、目を閉じる。 僕は手すりにつかまった手を重ね、百合さんを抱き寄せてキスした。 老夫婦は後ろ向きに座っていたし、他には誰もいない。 後ろから百合さんを抱き締めて、髪に鼻先をつける。 いつも使っているシャンプーと思われる、いい匂い。 暖かな日差しが差すこの場所は、眠ってしまいたくなるほど気持ちいい。 しばらくそのまま二人で外を眺めた。 「こんなふうに外で会えるなんて、思ってなかったな」 僕は言う。 百合さんは「そうね」と言ったきり、口をつぐんだ。 次はどこに行こうか。 そう言いたいのを我慢する。 困らせたくない。 この後は二人でどこかでお昼を食べて、街をぶらぶらしてスーパーにでも買い物に行きたい。 軽く食べられる物と、百合さんが好きなハイボール用の炭酸水を買おう。 ウイスキーは確か家にあった気がするな。 夜は僕の部屋で軽く飲んで、朝までずっと一緒に。 そんな僕の望みは叶わない。 ありきたりのデートプランも立てられない関係。 百合さんは考え事をするように、ぼんやりと景色を眺め続けた。 今日は葵ちゃんを小児科に連れて行くため、早めにお迎えに行くから帰る、と百合さんは言った。 熱はなく、元気だか数日前から軽く咳が出るらしい。 僕は美術館の入り口で売っていた、ポストカードと小さなハンカチを買って百合さんにプレゼントした。 百合さんが一番好きと言っていた絵が入っている。 「いいの?ありがとう。すごく綺麗」 百合さんはカードを嬉しそうに見つめて、喜んでくれた。 「じゃあ、またね」 そう言うと、百合さんはのんびりした公園の中にある長い道を、少し早足で歩いて行った。 僕は姿が見えなくなるまで見送る。 頭の中は葵ちゃんの事でいっぱいなのだろう。 帰りの電車に揺られながら、今日一日を思い出す。 静かな美術館の中、淡い色の絵に囲まれた広い空間。 展望台から見た景色や、缶コーヒーの苦い味。 百合さんの髪の甘い香り。 一緒に外を歩けて楽しかったのに、百合さんを見送ってからの虚しさがみるみる大きくなっていく。 お昼は食べていないが、食欲がなかった。 空っぽのお腹の中に、重たい何かが詰まっているような気がする。 これから部屋に帰って、溜まっている大学の課題を終わらせないといけない。 夕方からはまた居酒屋のバイトに行く。 僕は百合さんがいない自分の日常に戻るのが、ひどく憂鬱になった。 ふと高校の時に付き合っていた彼女を思い出す。 僕の気持ちを確かめ続けた、僕の初めての恋人。 「僕の事、好き?」 彼女に聞かれたように、百合さんに聞いてみたくなる。 好きだよ、と返ってきても、きっと僕は満足できない。 じゃあ何でもっと一緒に居てくれないの? 会える日をもっと増やして欲しい。 過ごせる時間を一分でも一秒でも長く。 僕といない時間だって、僕の事を思い出して欲しい。 そう言ってしまうのが怖くて、好きかどうかさえ聞けない。 気付くと電車は僕が降りる駅に着いていて、僕は流れる人波にのって駅に放り出される。 僕はどうなれば満足なんだろう。 どんどん欲張りになっていく自分。 考え過ぎないために、バイトや大学の課題に集中する事で、気を紛らわせる毎日。 僕は喫煙所に寄って、二本立て続けに煙草を吸う。 滅多に着ることのないジャケットがたちまち煙の匂いを吸い込み、くたびれて哀しげに見えた。
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