05.嫉妬

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 嘘だよ、といたずらっぽく笑うのを想像していたのに、怜央くんは真面目な表情のまま、黙っていた。 「紗江もしてみたいでしょ」 「……」  想像をしていなかった提案に、唾を飲み込んだ。今まで何度も怜央くんのベッドの上で裸になっていたのに、最後までは絶対にしなかった。怜央くんが発散するための行為のはずなのに、前に一度だけ、達したところを見たくらいだ。  だからもう最後までする気はないんだと思っていた。 「もう……挿れるよ」 「えっあ、待って」  迷っている間にも怜央くんは準備を進めていた。ゴムをつけた昂ぶりが視界に入る。 「ごめんね、待つのは無理。紗江の初めて、俺にちょうだい」  くちゅりと音を立てて、お互いの秘部が合わさる。でも今日はこするだけではない。入り込もうと、怜央くんの熱が私の蜜口をじわじわと押し開いていく。 「あ、ぅ……痛い……」  鋭い痛みが襲う。当たり前だけれど指とは比べ物にならないくらいの質量だ。自然と視界が濡れて揺らいでいく。 「痛い? もう少し我慢して」 「……んん……」  徐々に入ってくるのが痛みでわかる。苦しくて息を吐こうとしても、喉が詰まってしまってうまくできない。 「紗江、泣かないでよ」  怜央くんの指が、私の目尻にふれて涙をぬぐってくれる。 「か、勝手に出るの!」 「大丈夫だって。紗江、可愛いよ」  痛いのは私だけのはずなのに怜央くんも苦しげに息を吐いた。 「もう少しだから、がんばって」 「んん……」  怜央くんのさらりとした汗が肌に落ちてくる。徐々に腰を進めて、少しずつ少しずつ中へ入ってくるのがわかった。圧迫感は強く痛みも続いているが、もうやめてほしいとは思わなかった。 「……ハ……、挿ったよ」
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