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ぁあああああああんんんっっっ♡♡
京吾くんのこの冷たさにゾクゾクしちゃう、カラダが悶えちゃううううううううう!!!!!!
あたしがヘラヘラニヤニヤ笑っていると、木田くんはため息をついて頭を抱えた。
「酔わせて家に連れ込めば、いけると思ったんですけど甘かったかー…。ま、いいや。なんかもう冷めました。ていうか、よくお店がここって分かりましたね。」
木田くん、ここまで言って頭をボリボリ。あたしは京吾くんの方をパッと見上げる。
「愛のチカラだよねっ!!??京吾くんのあたしを愛しく思う気持ちがっ、」
「一生黙ってろ馬鹿。」
またしてもあたしを冷たく突き放す京吾くん。ねぇええええ!!!!結婚するんじゃないのぉおお!!!?冷たすぎるぅううううう!!!!
「京吾くん、ひどぃいいいっ、て、きゃっ…!!」
京吾くんは有無を言わせずあたしの肩をグイッと抱き寄せると、不快感MAXなお顔で木田くんを見下ろした。
「店名は潮に教えてもらってたし、店舗数の少ない居酒屋だったからなんとかなりマシタ。…お前、次同じことしたらマジで殺すからな。」
店舗数…?あたしが「ほへ??」とマヌケ顔で首をかしげてると、木田くんは目を丸くした。
「まさか、この近くの鳥道楽の店舗、全部みて回ったんですか??」
この質問に、京吾くんはもう答えなかった。その代わり、フンと鼻をならしてタクシーを呼び止める。
「潮、さっさと入れ。じゃ、お疲れさまでした、あんたじゃ潮の彼氏は無理だよばーか。」
捨て台詞を吐いて、タクシーに乗り込んだ京吾くん。タクシーの窓から、唖然として立ち尽くす木田くんが見えた。
…京吾くん、あたしを探して、この付近の鳥道楽の店舗、全部回ってくれたの?…京吾くんの方をチラリと見ると、京吾くんは黙ったままで何も言わない。
ああ、…やばい。
車に乗って揺られたら、酔いが再発した。
まって、ゲロ吐きそう。
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