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「京吾くん京吾くんっ、ハッピーハロウィン★トリックオアトリート!!お菓子くれなきゃいたずら、」
「ん。」
ズイッと押し出されたのは、可愛いジャックオランタンの入れ物いっぱいに入ったお菓子の山。
……、ぬおあおおおうおっ!!!
「何でお菓子準備しちゃうの!!!???イタズラできないじゃん!!」
あたし、藤原 潮は大憤慨よっっっ!!!
お菓子準備(しかもこれみよがしにてんこ盛り)されたら、イタズラできない!!あんなことやこんなことが出来なあいいいいい!!
「潮の考えてることなんてお見通しなんだよ、バーーーーーーカ。」
ヘッと笑う愛しの京吾くん。
ひどいっ!!
「じゃあ、このコスプレ見てっ!!!!血まみれセクシーナース!お注射しちゃうぞっ★」
「注射キライ失せろ。」
いやあああああああっ!!!!
京吾くん、いつも通りブレのない冷たさ!!!
ああんっ、そこも、ゾクゾクするっ…!!
(ハアハアハアハア)
「キモ。」
間髪いれずに更に責めてくるあたり、暴言に迷いがありませんっ!!!
むうう~!!!ちょっとは構えぇーっっ!!!!
「せっかくハロウィンなのに、京吾くんノリ悪い!」
ここはあえて言おう!!京吾くん、ノリ悪いと!!!すると、京吾くんは目をパチクリして、そしてニヤリ。
「じゃあ、潮。トリックオアトリート。」
「へ?」
「だから、トリックオアトリート。まさか自分は何も準備してないわけ?」
京吾くんはこういうと、お菓子の中からコンビニのエクレアを取り出して袋をあけた。エクレアを半分に割った京吾くんは、クリームを指ですくって、赤くヌラヌラと濡れている舌でペロリ。
「…あっま。」
こう言って京吾くんはもう一度クリームを指ですくうと、あたしの口にグイッと押し込んだ。
「んっ!?」
「潮にも分けてやるよ。お菓子、ねーんだろ?」
指が、ゆっくり口内をなぞって。
「ふ、ぁ、」
ペロペロと犬みたいに、舌を使って一生懸命、京吾くんの指を舐めちゃった…。
「…あーあ、ベットベト。」
ゆっくりと、ヌルリと指を口から抜かれると、なんだか気持ちがムラムラ。
「きょ、うごくんっ…、」
物足りなくて名前を呼ぶと、京吾くんは余裕の笑みだった。やっぱり京吾くんには勝てません…♡
ちょっと危ないハロウィン★
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