*その9.チャマルの奪還⑶*

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 ラシムは相変わらず獣人族だけの街だ。 というよりラシムはセラヒムと、流通を結ぶ方向転換をしたらしい。 もちろん多くの商工会のあるチャマルとの輸出入のように、 利益を得ることは出来ないに違いない。 少しでもラシムの戦力を押さえたい今、奴らが貿易で 実りがないほうがいいに決まっている。 「ラシムの守りは、強固だよな…」とアントニオ。 「アントニオさぁー」とユージンが肩を組んできた。 「ラシム攻略は今度な」 「獲物は逃げないって。っていうか奴も お前のこと、かなり頭に来てると思う」 「誰?」 「ポーラだよ」と体を離す 「アントニオ、絶対に命、狙われるな」 ビシッと指さすな。 余り気持ちのいいものじゃないぞ。
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