15人が本棚に入れています
本棚に追加
*その10.接触⑵*
東にイリヤの港と言う小さな町がある。
商業会員の何組かは慌ててそこへ避難させたらしい。
先に入ったユージンを追い、俺も商工会に顔を出す。
護送した商人たちは皆、無事だったらしい。
「こんなちっぽけな町、土産も何もあったもんじゃないぞ」
「ユージン・・」
ろくなこと言わんな、コイツ(ーー;)
港町の商工会員が顔を悪くするだろ?
「俺、王都に戻るわ。商人の何割かは
王都に入るみたいだから送ってく」
「お前はどうするよ?」
「ちょっと消火弾が肺に入ったみたい・・休みたい。」
ケホケホと咳込む。
「マジ?お前が休みたいって天変地異の・・」
ガツンと対魔の剣のグリップで腹をこづいてやった。
「げほっ!。.・Σ(゚Д゚))」
「痛いって(>_<)心配してんのに~」
「いらんこと言うからだ(`´)」
「でもまあ、ゆっくりしていけば?
メイリンちゃんには俺から説明するわ」
よしよしヾ(・ω・`)と頭をかき回される。
「やめろ、じゃれるな」
「実は気になるコが居るんだ」
「何?穏やかじゃないな。浮気はいかんぞ」
「バカ、そんなんじゃない。獣人族もいたが、
どう見ても人間の姉弟のようでさ・・。
やたら幼い男の子だから、気になって」
「あの炎の中で?」
「うん。・・」
「はあーお前って子供にはやたら甘いよな。
人間だろうが獣人族だろうが、関わりたがる」
「そうか?」
「そうだよ。それより姉弟って(^^)
姉ちゃんのほうは美人だったか?」
「いや、ぐったりしてうつむいてたから顔は」
「お前ねー、そこはちゃんと確認しろよ」
何の確認だよ?
「・・・(--;)」
最初のコメントを投稿しよう!