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「アントニオ!」とワタル
俺は泣いている子供にやさしく話しかける。
「坊や、いいもの上げようか?」
そういってポケットをごそごそ探る。
確かメイリンに貰った菓子が・・・
「あった!」
泣いている子に手渡すとワタルが、いいの?と聞く
「恋人が甘党でね、俺のポッケは菓子入れになっている」
笑うとワタルも笑い返した。
子供はげんきんだ、さっきまで泣いてたコが
ニコニコしながら、バイバイ(@^^)/~~~と人波に消えた。
「食べるかい?」とワタルにも渡すと嬉しそうに笑う。
やはり子供だ。
辺りを見回す。
不思議な町だった。
人間も獣人族もなく、皆が平和に共存している。
精霊も妖獣もエルフも、この町には差別という壁がないらしい。
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