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序章
僕──鹿屋 水都が彼女に恋をしたのは今から12年前になる。ちょうど小学校6年生。卒業式を迎える前だ。僕はその年の1月(つまり卒業式の3ヶ月ほど前)に市立西恵小学校に転校し、僕の祖父が住んでいた家に移り住んだ。祖父が住んでいた、と言っても瓦屋根の少し古めの家ではなく、最近のごくごく普通の一軒家だ。
西恵小6年2組は、いじめもない、特に大きな喧嘩や争い事もない、平和なクラスだった。6年2組をまとめる学級委員長タイプ女子に、僕は恋をしてしまったのだった。
これは僕と彼女がお互いを恨み、殺し、愛した物語。そして、僕が大量殺人を犯し、彼女の全てを壊す破壊兵器となるまでの物語だ。
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