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やっぱり長くなってますね、すいません。このページでこのお話は終わりです。
さて、筆を折るべきかなと迷い始めた僕ですが、その前にせめてあと一作、自分でも納得の出来る作品を書きたいと思いました。もう公募に出すとかなんとかそんなことは考えず好きなように書こうと。
それで昔から思いついたネタを書き留めてあるテキストファイルを読み返していたら、こんなネタがありました。
「性格最悪の魔女が、自分の天敵が生まれることを予知して殺害しに行く。ところがその赤ん坊の力が強く願ったことを実現させる能力だとわかり、殺そうとした瞬間に生存本能が働いて死にたくないと思われてしまったもう殺せなくなる。だから子供に化け、隣に引っ越し、幼馴染として監視しながら無事寿命で死ぬのを待つことにした」
つまり、これが最悪の魔女シリーズの原型です。最初は極悪な魔女が凶悪な能力を持つ少年に振り回されるコメディを書くつもりでした。原型は「ココノ村」「トナリ街」などの地名に少しだけ残してあります。国名も最初は「スットコ王国」でした。
それで書き始めたのが今年の五月。また何度も書き直したのですが、好きに書いていいと思うと苦にはならず、むしろどんどん楽しくなっていき、数回の書き直しを経て今の「三悪集いし小さな村」になりました。コメディのはずがいつの間にかシリアス作品になってましたが、僕が長編を書くとなんでもシリアスになってしまうのでいつものことです。
書いていく過程でスズランの設定も大きく様変わりしました。最悪の魔女でありながら、ココノ村の人々に惜しみない愛情を注がれて良い子になってしまったわけです。
そして思いました。この子の物語を今までの集大成にしたいなと。だから単品で完結させる予定だった作品をシリーズ化しました。小学生の頃に思い描いていた空想の世界と歴史を繋げ、今までに書いていた作品の多くとも繋がりを持たせました。
半年が経ち、つい先日無事に完結できたこの作品は実際、僕という人間の創作の集大成になったと思います。評価を得られるかはわかりませんが、少なくとも僕にとっては完璧ではなくとも納得は出来る作品です。
ただ、今後も創作は続けることにしました。
いきなり何を語るのかと思うでしょうが、僕は駄目人間です。詳しく書くのもなんなのでぼかして書きますが、社会不適合者なのは間違いないです。
また話が変わったように思われそうなんですが、少子化が叫ばれてるのに僕の周りには子持ちがやたら多いです。どこを向いても子供だらけです。
暇だからと昔から子供の世話をよく任されます。今年はコロナ禍で全く機会がありませんでしたが、去年まではそうでした。従姉の家の三兄妹なんか全員成人するまで何回面倒見たかわかりません。夏休み終了直前、深夜までかかって自由研究の宿題を片付けたりもしました。
一昨年のことです。まだ小さい姪っ子が僕を手招きしました。何かなと近付いたら耳元に顔を近付けて、こっそり「ママと、とーちゃんの次に、おじちゃんが好き」と言われました。
つまり、僕のような駄目人間でも人に好かれることはあるし、一つくらいは誇ってもいい部分があるわけです。少なくともあの子に三番目に好かれていることは僕の密かな自慢です。
そして最悪の魔女を書くのが楽しすぎて、書く前より僕は元気になりました。少なくとも、もう筆を折ろうとは思っていませんし首くくって死のうかなとも思っていません。
だから、あの子の三番目を守るためにも、今後も創作は続けていきたいと思います。
まだ息抜きの魔女は更新したいし、スズラン達のその後の短編も書いてみたいですからね。別の長編シリーズもネタだけならたくさんあるので、疲れが抜けたら書きたいです。
半年で最悪の魔女だけでもほぼ百万字書いていました。他のも含めると百万超えです。自分でもちょっと引きます。
というわけで、秋谷イルとはこういう人間だという自己紹介エッセイはこれにておしまいです。また何か書くかもしれませんが、今はなんにも思いつきませんね。どうしようかな。
ともあれ、最悪の魔女スズランの物語に触れていただいた全ての皆様に感謝します。ありがとうございました。特に最後までお付き合い下さった方々には感謝しきれません。長い長い物語を読んでくれて、本当にありがとうございます。自分の中の世界と、そこで生きる人々を知って欲しくて書いているので嬉しいです。
それでは、また。
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