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担任は、机の上に置かれた全員の作文用紙をまとめながら話した。
「親御さんとのことは、きちんと話し合うしかないから、まずは森山自身がどうしたいかをはっきりさせなさい。三者面談も夏休みにやるから。
そのために、まずはこれを読んでみなさい。」
「…はい。」
担任は、改めてユリカを見て言った。
「森山は、成績は悪くないし、やればできるんだから、大学に行きたいと思うなら上位校を目指せ。目標を高く持つんだ。内容はどうあれ、自分の思いをここまで書けるんだから勿体ない。」
無言で担任の手元を見つめるユリカ。
「再提出は来週。とにかくちゃんと出せよ。」
「…はい。」
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