第52話

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「じゃあ、来期は新しいことを何かやってみよう。年度が変わったら業務も多少は増えるから。今、安藤さんと調整中だから、決まったらまた共有するよ。」 「はい。よろしくお願いします。」 「よしOK!」 てきぱきと済ませ、ほっとした様子の西沢が続ける。 「…でさ、次は業務とは直接関係ないんだけど。まだ少し時間あるからいい?」」 わずかに残っていた緊張感が、一気にほどけた。 「何ですかー?ちょっと怖いんですけどー!」 「ちょっとだけ雑談!息抜き!嫌だったら止めるからすぐ言って?あと7分くらい時間あるから、せっかくだし。」 西沢は、自身の腕時計を見ながら言った。 確かに、面談終了までわずかに時間が余っていた。 「いつも西沢さんに、そうやって脅かされてますよー?」 「またまたー。」 不安そうに笑うユリカに気を遣いつつも、西沢は楽しそうだった。 遊び心のある西沢には、よくあることでもあった。
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