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「この前さ、うちに来た佐藤くん。モリカの知り合いだったんだね。」
おもむろに話が始まった。
ユリカは、弱点でも突かれたかのような表情で慄いたものの、西沢に悟られないよう落ち着いて答えた。
「…はい。高校3年の時に同じクラスでした。…でも、どれくらいぶりか分からないくらい久々でした。」
「そっかー。僕ね、年明けに佐藤くんと大学のサークルのOB会で初めて会ったんだけど、その時に結構話したんだよね。それ思い出してさ。」
無言で頷くユリカに、西沢は続けた。
「佐藤くんと僕、マスコミ系のサークルに入ってたんだよ。出版とか放送とかの。」
「はい。」
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