パムの子守唄

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クレーマー家の一階の南側に二つの客室がある。その一つが今は オフィーリアの部屋になる ドアを開けるパム 「アンジー」 「ほら、ママだよ」 彼に抱かれている女の子 「シェリー、おはよう」 「ママ!」 アンジーの腕から パムの胸に飛び込む 「フーちゃんは?」 シェリーがパムに訊ねる 「キッチンにいるわよ あっちに行く?」 「うん!」 部屋を出ていく二人 それを見つめるアンジー ーなんか、どう見ても親子だねー 部屋を出ていくアンジー 「おはよう」 「ジャック」 スーツ姿の彼が立っている 「どうかした?」 「寂しくないの?」 「えっ…?」 「パムを取られたみたいでさ」 アンジーの言葉に苦笑いしながら言うジャック 「彼女の嬉しい顔を見てると 良かったって思ってるよ」 「そうだね」 「おまえは子どもは 欲しくないのか?」 「えっ…誰の?」 ジャックの言葉をはぐらかす 「おまえなぁ、親にはなりたくないのか?怖いのか?」 真っ直ぐに彼を見るジャック 「俺は…」 躊躇って言葉が続かないアンジー 「彼女なら素敵な母親になれるよ おまえの心配さえ吹き飛ばすぐらいの…」 目を伏せ何も言わずにキッチンへ行くアンジー ー親に愛されなかったから 親にはなれないって 思ってるんじゃないか?ー
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