第1話 始まりの春

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風紀警備部隊。 街の安寧と住民の安全を守るために出来た部隊。 治安があまり良くない煌夜街に、帯刀が許される部隊だ。 部隊といっても、4つの班に分かれる。 強行班、巡廻(じゅんかい)班、特殊巡廻班、資料班。 これらが、風紀警備部隊を支えている。 その中でも、巡廻班の中にできた特殊巡廻班。 その班は、特殊能力を行使できる班。最近できたばかりだ。 その班には、『鬼姫』がいるという。 特殊巡廻班班室。 「うーん」 女性隊員が本を読みながら、唸っている。 「楓さん、どうしたんですか?」 「キヨさん、おはよう。法令の勉強し直そうと買ったんだけど、オバンには無理だあ!」 「ちょっと、楓。それ、私にも言ってんの?」 ほぼ女性ばかりの班。とても、和やかな雰囲気だ。 「おはようございます!」 男女の双子と少年が班室に入る。 「お!麻那ちゃん、和樹くん、悠介くん。高校卒業おめでとう!」 「ありがとうございます!ようやく、仕事に専念できます!和樹、悠介」 「うん」 遠野麻那(とおの まな)と双子の弟、遠野和樹(とおの かずき)そして、同期で和樹の友人、川野悠介(かわの ゆうすけ)3人は、3月まで高校生だった。この度、卒業して正式に風紀警備部隊隊員として仕事を始める。
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