「み」

4/29
前へ
/358ページ
次へ
「ご馳走さま、 行ってきまーす!!」 ―――――――― ―――――――――――― 「ううううう、 佐伯ちゃーんっ、 聞いて、花蓮、 ママにロッカー汚い って怒られた~(泣)」 学校に行くと、 花蓮がわたしのところに すっ飛んできた。 あちゃー、やっぱり 花蓮怒られたのか(笑) まあ雪崩が起きるような ロッカーじゃあなー(笑) 「だって花蓮掃除 しなかったじゃんかー。 そりゃ怒られるよ(汗)」 わたしが苦笑いしながら 言うと、花蓮はぷうっと 顔を膨らました。 「そっちの方が 面白いって 思ったんだもん~! 『雪崩れてきたものを もう一度ロッカーに 詰めるのめちゃくちゃ 手間取ったのよっ!!』 ってママ怒ってた~(泣)」 あー・・・・(笑) 確かに、そりゃかなり 手間取りそうだわ・・・・。 うわー、わたし、 予防線を一応お母さんに 貼ってきたけど、 大丈夫かな? わたしがチラッと ロッカーの方を見ると、 ちょうどそこで新が 友だちとお喋りをしてた。 相変わらず、新の 周りには男子も女子も いっぱい集まってる。 新もすっごい笑顔で 楽しそうだ。 でも今一緒にいるみなさん、 知らないでしょ?? 今爽やかに笑ってる新が、 蜘蛛が怖くて自転車 乗れなかったなんて。 自分だけ知ってることが あるって、なんか 嬉しいもんだ(笑)
/358ページ

最初のコメントを投稿しよう!

616人が本棚に入れています
本棚に追加