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そんなことを考えてると、
ばちっと新と目が合って。
新はわたしにだけ
分かるように小さく
笑うと、また友だちと
会話をし始めた。
・・・・・やっぱり、
いつもの新だ。
気まずさとかそういうのは
一切感じてないらしい。
もー・・・・・・・
なんだかなー・・・・・。
わたしは大きなため息を
吐きながら、頬杖をつく。
あんたがその気なら、
わたしだっていつも通りに
してやるわよ。
ただの「幼なじみ」で
いてやるわよ・・・・・・・。
――――――――――
―――――――――――――
「あ、ともえちゃーん。」
花蓮と移動教室で
廊下を歩いてると、
あの糞ボケ粘着ウザ男、
ハマダくんが嬉しそうに
声をかけてきた。
うげー・・・・・
あんたいつからわたしの
こと「ともえちゃん」って
呼ぶようになったのよ。
「ハマダくん、
勝手に下の名前で
呼ばないでくれるかな。」
一応無駄だろうけど
注意してみると、
ハマダくんはニヤリと
笑みを浮かべる。
あーだめだ、やっぱ
コイツ話通じなそう。
そう思ってわたしが
顔をしかめてると、
ハマダくんはわたしの頭を
いきなりポンポンと撫でた。
・・・・へっ!!!!?
ウエエエエエエエエエッ!!!
ポンポンされた瞬間に
わたしの体に半端じゃない
寒気が駆け巡って、
一気に血の気が引くのが
分かった。
この馬鹿、何勝手に
馴れ馴れしいこと
してくれてんのよ!!!
慌ててハマダくんの
方を見上げると、
やっぱりハマダくんは
ニコニコニッコリ状態。
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