「み」

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―――――――― ――――――――――― 「ね~、夏服買いに 行こうよぉ~。 花蓮、ワンピースが 欲しいの~。」 「あー、わたしは サンダル欲しいかも。 じゃあ夏休み前に 一緒にアウトレット 行こっか!」 昼休みの時間は 喋ってるだけで どんどん過ぎていって、 気付けば残り5分と なっていた。 わたしと花蓮は夏休み 前のお買いものを企画中。 せっかくの高校1年の 夏休みだもの、 オシャレしてどっかに 出かけたいじゃない?? だから新しい服とか サンダル欲しいんだよね! わたしが持ってきた雑誌を ペラペラめくってると、 花蓮は浴衣特集のページで 目を輝かせた。 「佐伯ちゃーん!! あのね花蓮、実は浴衣も 欲しかったりするの~!」 「あ、それ分かるっ!! 浴衣着て夏祭りとか いきたいよね!!!!」 「ねーーっ!! 彼氏いなくても良いから とりあえず花蓮は 浴衣きた~いっ(笑)」 「花蓮さん(笑)」 2人でキャイキャイ 騒いでると、 新が教室に戻ってきた。 おー、 新ったら戻ってくるの 遅かったわね。 もう昼休み終わる時間よ。 そう思いながらわたしが 新の方を見てると、 新はトコトコこっちに 向かって歩いてきた。 あ、そっか、新、 わたしに数学のノート 見せてもらうつもり だったんだっけ。 花蓮との話に夢中で すっかり忘れてたわ!! 慌てて机の引き出しから 数学のノートを取り出して 新を待っていると、 なんと新はわたしの 机の横を素通りしていった。
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