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「はあ?」
こんな状態だったから、
部活後、日課変更を
確認してる時に
『帰り、
駐輪場で待ってる』
って新からラインが
来た時はものすごく
びっくりした。
こいつ、一緒に帰る
気だったわけ?
あんな態度とってた
くせに??
・・・わけ分かんない。
どうせ新は先に
帰っちゃったんだろう
なんて思ってたから、
まさに『寝耳に水』状態だ。
「どしたの~?
春崎くんからライン??」
わたしの隣で日課変更を
確認していた花蓮が、
ひょっこりとラインを
覗こうとしてきた。
おいおいおいおい、
何勝手に見ようと
してんのよ!
「花蓮、覗き禁止!!
・・・そうよ、
一緒に帰ろうってさ。」
花蓮はわたしと新が
毎日一緒に帰ってるのを
知ってるから、
わたしの言葉を聞いても
特に驚くことなく、
「ふーん。」
って淡々と反応する。
だけどさすがに今日の
昼休みの新の様子が
引っかかるみたいで、
花蓮は唇を触りながら
少しだけ眉をひそめた。
「春崎くんってけっこう
気分屋なのかな~。
よく一緒に帰ろうって
言ってきたね~。
佐伯ちゃん、なんか
振り回されてる感
あるよなー・・・・・・」
「・・・・・・。」
余り触れてほしくは
なかった事実を花蓮に
ズバッと言われて、
わたしは黙りこくってしまう。
確かに今のわたし、
新に振り回されてる感が
否めないかも・・・・。
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