「み」

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そんなわたしを見て、 花蓮はふにゃりと 少しいたずらっぽく 笑みを浮かべた。 「ねー、佐伯ちゃんも 春崎くんのこと、 すこしは思わせぶりな こととか言って、 振り回してみれば~?」 わたしが、 新を???? いままで考えたことも なかったことを言われて、 わたしは一瞬動きが止まる。 そう言うことしたら、 新はどんな反応をするんだろ。 花蓮はふにゃふにゃ 笑いながら、 「恋は駆け引きも 楽しまなくっちゃ~♪」 なんてさらに 言葉を加えてきた。 って、おい!! 「別にわたしは恋してる わけじゃっ・・・・!!」 慌てて訂正しようとしたけど、 実際は恋してるわけ だから妙に自信の無い 声になってしまう。 あーもーーーーっ、 これって花蓮に 気付かれてる感じ・・・? 恐る恐る花蓮の方を見ると、 花蓮はニッコリと笑った ままで、何も言わない。 ・・・小学校からずっと 一緒だったわけだし、 さすがに気付いてるか・・・。 「そりゃ、 他の男の子よりは、 いいなって思うけど、 それはあいつが一番 接しやすいからで、 えっと・・・」 なんだか恥ずかしくて 変なカミングアウトと 言い訳を始めて見たけど、 だめだ、 花蓮こっち見て笑ってる(恥) 絶対ばれてる(恥)
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