天馬の祝福

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天高く昇る白光る月の光に呼応する。 その光届かぬ深い深い森では青く霜が光るようにきらきら と草木に生える苔達が光っていた 空気は霧とも靄ともつかぬ湿度をもち、 ひんやりと喉の乾きすら感じさせない。 風は無く、獣の気配も感じず、ただ静かに時が止まるような感覚だけがそこにあった。 一滴の雫から泉の端へ水面に波紋が広がる。 唯一 空を眺めることが出来るこの泉は どこまでも澄んでいて鏡のようにそれの姿を映し出した。 泉の水を音も立てず啜るは白銀の馬。 空を仰ぎ、一声(いなな)くと宙を踏みしめ(くう)を駆ける。 美しい天馬の姿だった。
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