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「下田の家にこれと同じものを送ったんだよ」
今度は顔面蒼白になった下田くんは言葉も出ないのか口をパクパクさせる。
「奥さんのお父さんも下田が波瑠に手を出してるなんて知らないんだよね。奥さんの両親に逆らえなくて入籍しちゃったんだから、誠心誠意尽くさないと。子供共々不自由な生活をさせないって誓ったんだから、金を脅し取るんじゃなくてしっかり働かないと」
「そこまで調べたのか……? どうやって?」
「奥さんは下田と結婚できて相当嬉しいんだね。周りに色々と話しちゃうくらい。けれど友達に話す内容は慎重に選んだ方がいい。どこに城藤の雇った探偵がいるか分かんないんだから」
「お前……」
「下田、これは知ってた? 奥さんのお父さんの会社、城藤と取引があるってこと。お父さんの会社にはまだこれ送ってないけど、問題のある人物が身内にいるとなると城藤も取引を考え直さないとね」
「てめぇ……俺を脅すのか?」
優磨くんはクスリと笑った。
「下田がそれを言う? 波瑠にしたことがブーメランだから。波瑠を脅すってことは俺を脅したようなものなんだよ。俺は脅されたら黙ってるほど大人しくない」
優磨くんが下田くんの耳元に顔を寄せた。
「俺の恋人に手を出して無事でいられるとでも? 波瑠に触れていい男は俺だけなんだよ。その体に下田が傷をつけたと思うと殴るだけじゃ済まなそうで、今自分を抑えるのに精一杯だよ」
優磨くんの囁く言葉に下田くんはどんどん壁まで追い込まれる。額には脂汗が浮かんでいる。
「いつまでも未練たらたらで体調を崩すほど追い詰めて、それで波瑠が手に入ると思った?」
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