第三話 恋にのぼせて頭パーン

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 指を入れやすい体勢ではあるが、どうしても恥ずかしくて爆発しそうなくらい全身が熱くなる。  どんな姿も受け入れてくれたニューイになら見られたって嫌じゃないけれど、恥ずかしいことは恥ずかしい。 「あまりにもやらしい」 「は? ……? え、と」  しかし視線の端に映るニューイは、むき出しの下半身を持ち上げる九蔵を前に、かなーり不満そうな顔をしていた。  自分でさせておいてなにが不満なのやら、九蔵にはますますわからない。うちの悪魔様がわからない。 「あの、ニューイ、なんか怒って」 「怒っちゃいない。けれどもう九蔵なんて知らないのだ」 「知らっ……!?」  いつもと違う責めるようなジト目でこちらを睨みつけるニューイに、九蔵の体がワナワナと震え上がった。  だって責められた。  初めての喧嘩以来自分を責めたことなどないニューイに責められた。なぜだ。なにがいけなかった。体か。やはり体か!  やっぱり美容整形と結果にコミット、と思考が大暴走する九蔵だが、不意にぬかるんだ中へ、三本の長い指がズプッと根元まで埋め込まれた。 「っ、ひ、っ……!」 「尻は下げずによぅく聞くのだ、九蔵……キミはまったく、いけない子だね」 「あ……っ俺なんかし、っん、っ……中探すのダメだか、らっ……」 「私は九蔵に怖がってほしいわけじゃないが、悪魔が怖いということを忘れてたくさんを許可しちゃあいけないよ」 「ぅあっ……! あ、あっ」  文句を言う暇も与えられず、骨ばった指が三本、無防備に晒されヒクヒクとヒクつく双丘の奥をバラバラに探る。  九蔵が息を詰めて緊張からプルプルと震えていようが関係ない。ニューイはすぐに前立腺を見つけ、まだ不慣れなそのしこりをコリ、コリ、とこそぐように引っかいた。 「んっ、く、ん」 「悪魔の契約は言葉で縛る。私だから良かったものの、悪魔に好きに触っていいなんて言うと、普通はこんな表面的なお触りじゃ済まない。心臓をぐちゃぐちゃと感じさせられて魂を食べられても仕方がないのだ」 「あ、っなんの話、んっ、ぁ、あっ」 「キミが迂闊という話さ、九蔵。ちゃんとわかっておくれ。キミはとびきり美味な香りの魂を持つ人間で、そしてクラクラするほど魅力的なのである」  プリプリと憤慨するニューイ。  九蔵にはよくわからない。  けれどその声は怒っているような拗ねているような呆れているような八つ当たりのような、とても複雑なものだ。 「いいかい? 九蔵は悪い子だ」 「ひぇ……っそこも触っ、あっ……ひっ……ひぃん……っ」  わけを聞きたいが憤るニューイが勃起も同時に手で扱き始めるので、九蔵は情けない喘ぎを上げた。  ダンゴムシ化する腰を抱くように抱えられ、逃がさないとばかりに固定しながら前も後ろも絶え間なく責められると死にそうだ。  陰嚢の中身が渦を巻いて尿道を駆けあがり、透明な先走りがシーツにトロトロと糸を引いて蛇腹の軌道を描く。  ローションで濡れた秘部と勃起を一緒くたに好きな人が触れて、弄んで、自分を感じさせている。  そんなの、気持ちいいに決まっている。
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