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変化
休日は思わぬところで和泉に出会い嬉しかった有希だが、終始和泉に翻弄されてしまったように思う。
というより、いろいろなことがありすぎてあまり思い出せない。
好きだと言われた。
それは部下という意味ではなかった。
そして名前で呼ばれた。
恥ずかしさのあまり机につっぷした有希の頭を、和泉はポンポンと優しく撫でてくれた。
別れ際に、困らせて悪かったなと謝られた。
嬉しいのに、和泉のギャップについていけないでいる。
仕事中の和泉とプライベートの和泉が全く違うのだ。
それは嫌なものではなく、どちらかというともっと好きになってしまうものだ。いや、むしろ強引に好きにならされたもののような気がした。
ほのかに抱いていた恋心に火をつけられたとでも言おうか。
何だか、もっと彼のことを知りたいと思う自分がいる。
顔を見るだけで、ドキドキが止まらない。
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