コミュ障

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コミュ障

久しぶりに総務部へ顔を出すと、変わらないメンバーが笑顔で有希を出迎えた。 おしゃべり好きな同僚が興味津々とばかりに聞く。 「和泉課長どう?怖くない?」 「全然怖くないですよ。優しいです。」 「いやいや、優しいとかありえないし。」 「あはは……。」 真剣な顔で否定する同僚に、どれだけ怖がられているんだと有希は苦笑いする。 「岡崎さん、和泉課長に気に入られてるんじゃない?」 「ええっ!まさかっ!」 茶化してくる同僚に、有希は手をぶんぶんと振る。 気に入られてるなら嬉しいが、そんな素振りはない。いたって普通で会話もほとんどない。
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