タクとサリ(4)

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タクとサリ(4)

サリが、男物の着替えなどを調達するため一時的に山をおりる間、俺は、最低限の身づくろいをした。 髪を切り、髭を剃り、布で肌をこすって垢を落とし、溜めていた雨水で全身を洗い流した。 これなら、宿の人も俺を門前払いにはするまい。 やがて、戻ってきたサリと合流して、サリの軽自動車(レンタカーだ)に乗せてもらい、温泉宿を目指した。 「あの、ごめんなさい」 車が走り出してすぐに、俺は謝った。
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