タクとサリ(11)

1/1
前へ
/94ページ
次へ

タクとサリ(11)

その晩、俺はサリを抱いた。 サリから誘ってきたわけではないが、拒まれることもなかった。 避妊はしなかった。 直感だが、不老不死の人間は、孕むことも、孕ませることも不可能なのではないかと思った。 俺にもサリにも、結婚して子供ができなかったという事実があるし。 それに、何より、不老不死同士だ。 肌を重ねても、普通の人間を不老不死にしてしまうなどと気に病む必要がない。 俺は、心底安心して、存分にサリの体を愛撫し、身をうずめた。
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加