始まり

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ

始まり

 蝉がうるさく鳴いている熱い夏の日だった。自分なんて落ちこぼれで正直どうなっても良いと思っていた頃の出来事でした。あの人が自分の見ていた世界を変えてくれました。その話を今からしよう。 自分は今の人生に飽き飽きしていて、今生きている毎日が非常に退屈だった。そんな時に父親の再婚話が出た。母親を幼い頃に亡くし、父親と一生懸命に生きてきた。案外今の生活の方が楽で、正直今更家族なんてどうでも良いと思っていたが父親がどうしても会ってくれというので渋々会う事にした。レストランに十二時に集合になっていた。その日は高校の補習の日があり間に合うかどうかが分からなかったがその時間帯に了承した。今更家族なんてどうでも良く適当に返事を返してしまった。レストランで集まる日、自分は補習があるのでとりあえず高校に向かった。教室の席に着いた時にこんな自分にでも付いてきてくれる友人がおり、喋りかけてきてくれた 「最近どう?」 「父親が再婚するらしいよ」 「へぇー再婚。兄弟とかできんの?」 「わからない。正直どうでも良くて話してたけど良く聞いてなかった。まぁこの補習の後に再婚相手の家族と会う予定があるんだわ」 「へぇー楽しみじゃん。ヘマすんなよ」 「分かってるわ」
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!