7人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
「大ニュース。内海君。私、女子会に誘われたよ」
周囲に誰もいないときにささやくと、内海君は、書類を見つめたまま返事をした。
「そうなんだ。良かったね」
「あなたのおかげ」
「大したことじゃない」
「あ、忙しそう。何かあったの」
「始末書作成中。結構でかいミスを」
「……元気出して。大変だね、手伝えることあるかな」
内海君は顔を上げた。
「ああ、ありがとう。僕は元気だから」
冷めた笑顔が、私のマスクに向けられていた。
私達の会話はそこで終わった。
最初のコメントを投稿しよう!