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神頼み
「神様……もし私の最期の願いを叶えてくれるなら、私が死んだら、私に幸せな来世を下さい」
私は近所の神社の賽銭箱に立ち、神頼みをしている。
私は今から死ぬ所だ。死んで生まれ変わって、幸せな来世を送りたいと思っている。
何故なら、私は生まれてから、嫌なことしかなかったから___。
私は生まれつき全ての顔のパーツが標準以下の外見で、幼少期の頃からそれが理由でよくいじられていた。両親は子育てが苦手な人達で、よく仕事や人間関係のストレスを私に暴力を振ることで発散していた。
そのような境遇で育ってきた私は、歳を重ねる度に内向的になっていった。内向的な性格のせいで小学校に上がっても友達は出来なく、自分の意見も言うことが出来なかったので、私は小学校中学年頃からずっと苛められ続けた。万引を支持されたり、教師に根も葉もないことを告げ口されて、とにかく辛かった。
親戚も私には無関心で、私の味方は誰一人いなかった。
私はそのうちこの世に対しての希望を失い、食事や睡眠など、些細なことにも悲観的になっていった。
なので、私みたいな人が生きていても何の意味もないと思い、ここへ来た___。
悔いはない。幸せな来世を送りたいという願いを祈ったのだから。
本当は、神様なんて信じていない。けれど、少しでも幸せな来世を送りたいの。
近くに川がある。川の中に潜っていればいずれ瀕死するだろう。なので私は川に向かった。
死んで生まれ変わって、幸せな来世を送ろう___。
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