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晩御飯
「おい、ご飯だ食え」
今日もコンビニ弁当だ。
別にコンビニ弁当は嫌いではなかった。しかし毎日コンビニ弁当なため、とっくに飽きてしまった。もう嫌いになってしまった。
そして何より、部室でケーキを食べたためお腹いっぱい、さらに今殴られ続け、食欲は微塵もない。
それどころか吐きそうである。
気持ちが悪い。
「いただきます……」
本当は食べたくないが、要らないなんて言えるわけがない。
ひと口食べる。飽き飽きした味が口内に広がる。
本当にもう食べたくないが、いやいや二口目を口に運ぶ。
その時胃の中が逆流するのを感じた。
「おぇっ、っうっ……」
吐いてしまった。
弁当の中だけでなく、机の上まで吐瀉物で覆われてしまった。
「おい、お前何吐いてんだ」
「ごめんなさい……」
「さっさと食え」
「はい……」
やっぱり食べきらないといけないか……。
「もちろん、今出したものも含めてだぞ。汚ったないことしやがって。全部食いきるまでそこから動くなよ」
嘘でしょ……。
こんなもの食べれるわけがない。見るだけでも気持ち悪い。
しかし歯向かうという選択肢は私には無い。
「分かりました……」
「ごちそうさまでした……」
2時間半以上かかっていた。
泣きじゃぐりながら、吐瀉物を口に入れてはまた吐き出してを繰り返した。
嗅覚も、味覚も、触覚もバグった。もう完全におかしくなってしまった。
そんな状態にでもならないと、こんなもの食べれるわけがない。
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