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「み〜っけ!とんがり耳の雪うさぎくん!」
「み〜っけ!ギザギザ耳の雪うさぎちゃん!」
「み〜っけ!」
「み〜っけ!」
いましたいました、たくさんの雪うさぎが。
みんなそれぞれちがう耳をしています。
「きみの耳はまんまる、きみの耳は…三つに分かれてるね!きみのは細長い!」
「雪がふる前の、木のおとしものだからさ!」
「木のおとしもの??」
「この耳は、はっぱなんだ!」
「はっぱ!?」
それを聞いた白ウサギの子は、雪のつもるたくさんの木を見上げます。
「目もそうだよ!赤い、み、なんだ!」
「そうなの!?…でも、みんなぼくににてるね!ねえ、あそぼうよ!」
「いいよ!」
「あそぼう!」
白いウサギの子は、雪うさぎの子たちとあそびはじめました。
雪の上に、あしあとがたくさんふえました。
たくさん楽しくあそんで、そして日がくれはじめました。
「ぼく、かえらなくちゃ…また明日ね!」
すると、雪うさぎの子たちは少しかなしそうにしていいました。
「ごめんね、明日は会えないかもしれない…」
「え…?」
「明日は雪はふらないから、ぼくらはここにいられないんだ。また、雪がふったら会おう…!」
「…うん…」
雪うさぎの子たちとさよならして、ウサギの子は家にかえってきました。
雪の上には一羽のあしあと。
(雪がふらないと、あの子たちには会えないんだ…)
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