未来へ

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 私がご主人様に仕えてもうすぐで丸十年が経つ。私がこの世に生まれたのとちょうど同じ年になる。  体の弱ったご主人様は、「ありがとう」と労ってくれた。  ご主人様の心音は日に日に弱って来ていた。  それはもちろん私に備え付けられた看護のスキルがあるが故わかる。    ご主人様は余命あと一週間だと言った。 「自分の体は自分が一番わかるよ」  ご主人様は顔を合わせるたび私に言う。  一週間後の午後0時に心音が止まる。それが私たちに残された時間だった。
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