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翌朝、目覚めたら
しょうちゃんはいなかった
ランニングシューズがなかったから、走りに行ったのか
元気すぎる…
もう一度寝ようかどうか迷ってたら
玄関の鍵が開く音がして
帰ってきた
「あ、起きてた?」
「外、寒い?」
「ん、ほらっ」
「わっ、冷たっ」
いきなり冷たい手で頬を触ってくる
キスされるかと思ったのに
そのまま見つめるだけなんて
「いじわる?」
「何が?」
「昨夜はあんなに可愛かったのに」
ピクリと反応したくせに
「酔ってて覚えてない」
「絶対うそだ〜」
「シャワーしてくる」
と歩き出す
「じゃ、私も〜」
「え?」
「ダメなの?」
「いいけど〜昨夜のお返しするよ?」
「やっぱ、覚えてんじゃん」
その日、早速、荷造りーーある程度の身の回りのものーーして、しょうちゃんの部屋へ移動した
明日から、勤務先である病院へ通ってみるのだ
しょうちゃんは、何時に帰れるかわからないので車で通勤してるけど、私は夜勤もないし公共交通機関で通う
バスもあるけど本数が少ないので、地下鉄と徒歩の予定だ
「ベッド運ぶまでは、一緒に寝てもいい?」
しょうちゃんのベッドはセミダブルなので、2人でも寝れる
「ずっと一緒でもいいけど?」
しょうちゃんは当然のように言うけど
「寝る時間違うから起こしちゃうよ?病棟に変わったら夜勤もあるし。それに...」
「それに?」
「喧嘩したり...とか?」
「する前提なの?ん〜まぁ、1人の時間も必要か...」
「2人の時間もね」
そっとキスをする
「それは…大事だね」
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