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お店に入っていくと
「あ、しょうちゃん!」
「お!しょうだ」
「祥子さ〜ん」
「な、なんで?」
美樹はわかるけど、なんで綾がいるの?
「あ、祥子来た〜」
トイレでも行ってたのか
後ろから声がした
「やっぱり一美の仕業かぁ」
「まぁまあ、ほら座って」
「何これ、どうなってるの?」
「彼女と元カノが仲良くなるのは嫌?」
「い、嫌じゃないけど・・・」
ゆきを見る
「あ、私 ちょっとお手洗い」
ゆきが席を外すと
3人が視線を合わせニヤニヤしてる
なんだかとっても嫌な予感
「で、どうなの?順調?」
「だと思うけど。え?何か言ってた?」
「教えな〜い」
「えぇ〜、ってか、変なこと吹き込んでないよねぇ」
「変なことは言ってないよ〜高校時代のアレコレは言ったけど」
「もぉ〜」
「同級生って、なんかいいなぁ」
美樹が言う
「全然良くないよ」
「またまたぁ、あまのじゃくなんだから。でも、相変わらず忙しいですよねぇ。ゆきちゃん、寂しいんじゃない?」
「うっ」
痛いところを...
「ちゃんと考えてはいるんだよ」
「そうなの?」
「え〜なになに?」
「プロポーズでもする?」
「うるさい..」
「なんなら協力するよ」
「サプライズ企画?」
「楽しそう」
「やめて!そーいうのは自分でやるから。お願いだから、そっとしといて」
やっぱりニヤニヤしてるし
ガタン‼︎
「え?祥子?」
「なにやってんの?」
男の手首を掴む
『なんだよ、お前』
「離して!」
『は?』
「ゆきの腕を掴んでる、その汚い手を離せって言ってんの‼︎」
『はぁ?』
クルっ
手首を返す
『痛って〜何すんだよ〜マジ痛え〜傷害罪で訴えるぞ‼︎』
「はいはい、そこまで。訴えるなら、私証言するから。はい名刺」
綾が割って入る
『げっ、警察?』
綾が、ひと睨み効かせる
「大丈夫?ゆきちゃん」
「はい、ちょっと絡まれただけだから」
「しょうも、行くよ」
「うん」
一旦、みんなのいるテーブルへ戻る
「ごめんなさい」
「なんで、ゆきが謝るの?」
「そうだよ!ゆきちゃんは悪くないよ」
「私の出る幕なかったなぁ、本職なのに」
「いや、綾がいてくれて良かった。ありがと」
「出ようか!」
一美の一言でお開きになる
「あ、綾ちょっといい?」
「うん?」
「じゃ...しょうちゃん、キー貸して。先に車行ってる」
ゆきが言う
「うん、すぐ行くから」
「はぁ、出来た彼女だねぇ。可愛いし」
「あげないよ」
「...はいはい。で?」
「ちょうど連絡しようと思ってたんだ」
「ん?」
「うちの鍵、まだ持ってる?」
「あ〜、ある。かも」
ポケットを探って、キーホルダーを出す
「これだよね?」
「うん」
「何の鍵だろうって思ってたんだ」
「そっか」
「遅くなってごめん」
と言いながら鍵を渡してくれる
「いいよ、私も...忘れてたし」
「じゃ、行くね」
「うん。あ、綾?」
「なに?」
「ありがとう」
綾は首を傾げて
「お礼言われるようなこと、、ありすぎてわかんないや」
ニヤリと笑い
「こちらこそ」と言って去っていった
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