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そもそも運転代行なんて頼まなくても、全然バレないんじゃないのか?と、つい、良からぬことを考えてしまいそうなほどの田舎道だった。
今どきはそういうことにはやたらとうるさいので、変なところでケチりはしないが。
――それ以前に街灯が少ないので、田んぼやら畑やらにハマるとマズいかもと思い直す。
もしも万が一の際には警察か消防かJAFか、どれを真っ先に呼べばいいのだろうか?
週明けにも職場の人に聞いておこうと思った。
おれは先月、新人採用で就職したばかりだった。
そしてこの地へと配属され、やっと仕事にも慣れた頃だった。
一緒に酒を飲むような親しい相手は未だいない。
残念なことに。
やはり職場の他の皆さんは、――特に家庭持ちは代行運転の料金は惜しいらしかった。
課長などおれの歓迎会の迎えを奥さんに頼んでいた。
各自のご家庭でか、又は徒歩で通える家の近所の馴染みの店でかで一杯も二杯も引っ掛けているらしい。
そう言うおれも、そんなに酒が好きなわけでも強いわけでもない。
話を聞く限り何だか楽しそうでいいなぁと思い、単純に羨ましいだけだった。
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