『あなたが好きです』

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気のせいなのかあんなに嬉しそうにしていた龍矢の元気がない。 自分の恋は破れてしまったけれど、龍矢の恋がうまくいかない事を喜ぶ気にはなれなかった。 「龍矢、元気ない?何かあった?」 「お前が……お前がそれを言うのか?」 苦しそうな龍矢の声、表情。 どうしてそんな―――? 「え?」 「ごめん、しばらくお前の顔見れない」 龍矢は俺から顔を背けそう言うと他のグループの会話に入って行った。 え? 一人残された俺は何で龍矢があんな顔をして俺を見たのか、何であんな声であんな事を言ったのか、どうして俺の元から去ったのか、全てが分からなかった。 怒っているのとはちがう、辛そうな顔。 俺、何かした?
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